立夏奈良紀行(2)~吉野川と象(きさ)の小川~

一夜が明けた。今日は吉野川方面を歩いてから、大和三山のある橿原市に移動する。

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吉野駅への道すがら出会ったかたつむり。こちらも移動中。

 

吉野駅前には天武天皇の「よき人の よしとよく見て よしと言ひし 芳野よく見よ よき人よく見」【巻1-27】の万葉歌碑がある。これは万葉集研究家・犬養孝の揮毫によるものですが、こういう万葉歌碑がもう、至るところにある。

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よく見て来ますよ!

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というわけで、まず宮滝遺跡方面へのバスが出る大和上市駅に移動。しかし食料は相変わらず問題で、どこか朝食を調達できそうなところを探す…が、googleマップで探して行ってみても閉まってたりして見つかりません。大和上市駅近くで酒屋の看板を見つけて、お菓子ぐらいはあるかも…と近づいてみると、「パンの日」とかいう表示が出ていて、店の中には菓子パンが沢山並んでいる。て…天の助け…!

パンの日というのは、地元でパンづくり教室をやっている先生が、パンを焼いて納入してくれる日だそうで、私が見ている間にも、お年寄りがやってきてパンを買っていきました。私が買い占めて買えない人が出たら申し訳ないので、控え目に2個だけ購入。

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(↑1個は既に食べた…美味しかったです)

 

宮滝遺跡は万葉集でもよく歌われている吉野離宮があったことで有名。と言っても今は埋め戻されていて、標識があるのみ。地図の赤で囲まれた区域が遺跡です。

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今はひたすら静か。

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吉野川・柴橋から。

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エメラルドグリーンの水面が美しい。

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しかし柵が邪魔でしょうがないな…と思っていたら…これは仕方ないな…忍び返しまでついてる。

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私のような運動音痴が一人静かに見ていてもフラフラと吸い込まれそうになるのだ。仲間とはしゃいでいる若者たちとかがハイになってダイブしたくなる気持ちはわからんでもないけど…死んでしまったらこの翡翠の水も見られなくなるのだ。

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橋の近くに展望スポットがあり、そこから見下ろしてみる。

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碧い水。この遠さでも魚影がハッキリ見えてしまう。

展望台の脇に、下へ向かう階段があったので辿っていく。なぜか途中で途切れてしまっていましたが、斜面にへばりついてそろそろと降りていくと無事、岩場に出られました。

近寄ると意外に流れは速く、たぎる水音が激しい。

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おっと、キセキレイさん。

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この方向だと鏡のように静かに見えるんですけどね。

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帰りの登りはどこから登ればいいのかわからなくなって結構焦りました。

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降りるときにどこから降りていったのかはちゃんとチェックしながら降りた方がよさそうです(汗)

 

あと、とても残念だったのが、岩場のひとつにBBQ跡が完全放置されていたこと。できれば片づけたかったけど、降りてみたらとても一人で何とかできるものではなかったのであきらめて帰りましたが……持って登れないんだったら持って降りんな!

 

さて、次は象(きさ)の小川を遡って高滝まで行ってみる。

桜木神社。大海人皇子が吉野に身を隠していた頃、大友皇子の兵に攻められて桜の木に隠れたてを逃れたという伝説があるそうですが…うーんかなり一般的に言われている話とはかけ離れた伝説だ…

屋根付きの橋がかかっていて、これを渡って境内へ。

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その、隠れた桜の木は見当たりませんでしたが、立派な杉がご神木。

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境内地にも小川が流れている。

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神社に向かって右手の道路沿いに、日本書紀の一節「虎に翼を着けて放てり」の碑がある。大海人皇子は病を得た兄・天智天皇から譲位を打診されるも陰謀を恐れて固辞し、出家して吉野に籠ったわけですが、そのことを指してある人が言った言葉、とされています。そりゃ、自由にさせちゃったらヤバいよねえ…まあこの辺の日本書紀の記述なんて、本当らしいことがどれほど含まれてるかなんて、わかりませんけど…神社を後にして更に上流へ。

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更に上って行ったところに高滝。小さいけれど、軽快に跳ねて流れる。「いわばしる」という言葉を凄く実感します。

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再び小川を下って吉野川に戻ってきた。

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この川に舟浮かべて遊ぶのを好んだ昔の人の気持ちは、わかるな~私もやりたい…桜の吉野山もいいけど、本当に素晴らしい川です(ゴミは持ち帰ってくれよな!)。

 

 

あとは駅までバスで戻り、次の宿へ移動するだけだけど…大臀筋が痛い…坂道階段筋肉痛がやって来たようだ。



 

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