コガモ、アキニレ、テントウムシ、そしてあなたは?

【ご注意】後半に昆虫の写真があります。苦手な方はご注意ください。

 

あまり行かない小さな池に行ってみた。

 

池の手前の水路を覗いてみると、コガモのグループがいた。♂3♀3、少し離れた下の方で見切れてる♂

3対3の方を見ていると、お互い首を伸び縮みさせている。これってカモの求愛ポーズなはずだけど…陸でやってるのは初めて見た。

しかしいまいちノラなかったのか、単なる体操だったのか、あるいは場所を変えようというのか、その場では何事も始まらず

 

ぞろぞろと移動を始める。

 

まず♀が着水、♂たちも続きますが

グループに背を向けたまま動かない手前の♂ 3番目の♂も立ち止まっている

 

コンクリの縁に上がった♀は、縮んで

 

伸びて

を繰り返す

 

♂が縁に跳び上がってきて

 

歩いた方がラクだろー?ついて来な! て感じで脇へとことこ

 

陸路を使う♂たちを横目に、次のプールに飛び込む♀

 

と思ったら再び水面を蹴って

 

結局合流するんかい…

 

そっぽ向いてた♂が今になって動き出して、待っててくれた(?)3羽目の♂と一緒に

もうだいぶ先へ行ってしまったグループの後を追う

 

なんか、人間の少年少女たちにもありそうな光景で、ちょっと笑ってしまった(当人たちにとっては笑い事じゃないかもしれないのも、また同じ…)。

 

 

土手の上の遊歩道に沿って立つ樹々の中に、目立って白っぽい幹が見える。


近づいてみると幹はうろこ状にひび割れ、樹皮が剥がれ落ちて地肌が見えているのが痛々しい。

 

葉の形はごらんのとおりまあ普通の形。ただし長さ2~3㎝くらいしかないものが多くて、これだけの高さがある木でこんなに小さいのは珍しいんじゃないだろうか。

 

葉も樹皮もかなり特徴あるんだから絶対探せるはずだぞと、葉っぱの図鑑と樹皮の図鑑をひっくり返しつつ、何本かおきに植わっているのを辿っていくと

 

テントウムシが!

 

ここにもそこにもあそこにも ♪

ぞろぞろ這い回っとる…一体何が…

 

それはさておきまずはこの樹。

衝撃から立ち直って図鑑を調べた結果、うろこ状に剥がれ落ちる樹皮とその下の橙色や茶色の地肌、葉の形や大きさ*1、黄葉すること*2などからみて、どうやらアキニレのようです。

「アキニレ」という名前は以前どこかの公園樹で見かけたことがあって、「ただのニレじゃなくてアキニレなのか~ハルニレとかナツニレとかあるのか?」と気になった覚えはあるけど木そのものは全然印象に残ってなかったスミマセン。

確かにハルニレというのもあって、アキニレは秋に花と実がつくのに対し、ハルニレは春につくのだそうです*3

 

アキニレの実

スズメやドバトがつつきに来ていた

 

 

で、なぜこの樹にテントウムシが??

この歩道の他の樹種には見当たらなかったし、同じアキニレでもすぐ見つかる木と、いない木があった。

 

これは抜け殻

 

おっと、セミの抜け殻まで。一体何ヶ月の風雨に耐えてしがみついてきたのか

 

最初に考えたのは、アキニレの樹皮がいい塩梅に浮きまくりなので、もしかしてこの割れ目のどこかに潜り込んで越冬するのでは?ということでした。

でもそれにしては、ぞろぞろいる木といない木があるのが腑に落ちない。日当たりとかはそんな変わらなそうなのに…帰宅してちょっと検索してみると、アキニレに集まるアブラムシの類を狙っているという話を見かけた。

それではと別の日にもう一度行ってみると、確かに、這いまわったり静止したりしてるだけじゃなく、むしゃむしゃやってるポーズをとってる奴がいた。

 

……のですが、食べられてる相手が見えないんです……パントマイムみたいになってる。相手のアブラムシが小さすぎるせいか?

 

というわけで、テントウムシが何故集まっているのかは解決しきれない謎として残りました。

 

そして謎その2。ここで見つけたのは殆どナミテントウだと思うけど、テントウムシなのかどうかもわからなかったお方

テントウムシっぽさもあるけどなんか違うような…ネットや図書館でだいぶ調べたつもりなんだけど、未だに何者かわからない。

 

どちらも気長に調べていこう…

そうそう、ググって見つけた情報の中に、アキニレの樹液にはクワガタが集まりやすい、というのもありました。夏はクワガタに挑戦だ!

 

*1:林将之、『山渓ハンディ図鑑14 増補改訂 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類』(Kidle版)、山と渓谷社、2020年、P335

*2:林将之、『新 紅葉ハンドブック』(Kidle版)、文一総合出版、2024年、P60

*3:前掲書P60

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