祖母の除籍謄本を初めて見た

相続登記をするために取ったから参考までに…と父が、昨年末に亡くなった祖母の除籍謄本の写しを送ってくれた。

除籍謄本とは、戸籍から死亡やら結婚による新戸籍編成やらで人が抜けていって、とうとう誰もいなくなった状態の戸籍(戸籍法 第十二条 一戸籍内の全員をその戸籍から除いたときは、その戸籍は、これを戸籍簿から除いて別につづり、除籍簿として、これを保存する。)の謄本のことなので、「祖母の」というのは正確ではないが、まあ、「祖母が入っていたことのある」戸籍の除籍謄本ということになるだろうか。

祖母の場合は、戸主だった曾祖父の長女として出生→祖父と結婚して新戸籍編成、だけだし子ども産んだのも新戸籍編成後なので、祖母の動きは単純だけど、戸籍全体を見ると登場人物も多く、なかなか複雑。

曾祖父は長男として父親の跡を継いで戸主になったのだけれど、妻子はもちろん、祖母やら継母(父親の後妻らしい)、弟妹たちや弟たちそれぞれの嫁や子どもたち(それも今みたいな1人2人じゃない)までいて、こんがらがってくる。

そしてしばしばある子どもの死。

祖母には弟が6人、妹が2人いたけれど、そのうち2人は幼くして亡くなっている。そのうちの1人、一番上の弟(長男ということになる)は曾祖父の名前の一文字を受け継いで命名されていた。曾祖父の父も名前に同じ字を持っているので、父から受け継いだ一字を息子の名にも与えたということだったのだろう。しかし2年と経たないうちに亡くなり、同じ月に次男が生まれた。その子には受け継いできた字ではなく、別の字に「一」を加えた名前が付けられた。以後、息子たちには二、三…という漢数字と、それぞれに異なる漢字を組み合わせた名前が与えられた。

父にとっては叔父たちに当たる彼らのことは、私の記憶にまったくないし、曾祖父母がどんな思いで息子たちの死と生を受け止め、次々と生まれる子どもたちをどんな思いで名付けていったのかはわからない。ただ、何らかの思い、願いがあったことだけは、間違いないことなのだろう。

 

今度帰省したら、昔のことを聞いてみようか。珍しく、そんな気分にさせられた。

 

ちなみに、全員独身の私たち兄弟は今も父の戸籍にいる。やっぱ最後の1人にはなりたくないよなー。そうなったらなったで仕方ないけど。

 

 

 

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