『新作歌舞伎・風の谷のナウシカ』ディレイビューイング(前編)に行ってきた

昨年12月に収録された公演の録画上映。かなりの力作というか意欲を持って造られた作品ではないかと思いました。ああいうファンタジー世界を舞台で表現するのは難しいと思いますが、王蟲などは美しく迫力もあり、相当に力を入れている感じがします。テトはもろに縫いぐるみだったり、モノによって差があるけど、まあ仕方ないよね。ストーリーは端折りながらも概ね原作(前編は全7巻の3巻くらいまで)に沿った形で進み、登場人物たちの台詞回しや動きの歌舞伎的アレンジも違和感はさほどなく、いいなと思う場面も多くありました。ただ…

「頑張ってる」「たいへんだろうな」を忘れてしまうような、突き抜けて訴えかけてくるものは、前編では感じることができなかった。後編に期待。特に、最終盤をどう描くのかはやはり気になる。

 

あとやっぱ、クシャナ殿下厨の私としては、演ずる中村七之助さんは良かったと思うだけに、殿下の魅力を端的に表すセリフやエピソードがごっそり削られてしまったのは残念(かなり別人だったアニメよりはずっと原作に近いけど)。勇猛でありながら知略に富み、心に激しい怒りを秘めながら大器の余裕を持ってるところが殿下の魅力だと思うのですが、知略や余裕が…原作には溢れてるのに…どうせサパタ城やるなら「兵学校の答案なら零点」な奇襲をやって欲しかったよ…

ところでユパ様はやたらカッコ良かった!老境に入りつつあるイメージだったのに、髭の黒さには驚きました。これはこれで素敵 ♪  

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