別所沼ぶらぶら

9月も半ばを過ぎ、お彼岸もすぐそこ。

毎日のようなぐずぐず天気に加えて、自分の身体も夏の疲れなのかだるさが抜けず、ここ半月ばかりは腰痛にも悩まされて、出かけるのをついつい億劫がっていたけれど、さすがにいつまでも引きこもっているのも良くなかろうと、久しぶりに別所沼の辺りをぶらついてみた。

 

この季節には初めてだったかもしれない。夏から秋へと向かう沼は、どろりと濃いめの深緑。溢れる生命に疲れた色に見えるのは、こちらの気分のせいなのか。対岸に並び立つメタセコイアには、早くも枯れた色が混じり始めている。もうそんななのか、と頭上に首を巡らすと、枝葉の間に青く丸いのが幾つも見えた。メタセコイアの実だ。触った感触は乾いて、硬い。足元を見れば、まだ青い実があちこちに転がっている。

 

ほっそりした体型の水鳥が黄色い嘴を大きく開いて、カーともケーともつかないかぼそく、甲高い声をあげながら水面を横切っていく。首を前後に揺らす、疲れそうなその泳ぎ方には見覚えがある。そういえば夏頃来た時もバンがいたっけ、と思いながら見ていたらやはり、弁天島の岸辺に佇む赤嘴の方へと寄っていき、一緒にえさを漁り始めた。まだ、家族でいるようだ。

 

弁天島は岸辺からすぐ近くに突き出た、ごく小さな島で、弁財天を祀ったお堂があるだけだ。いつもひっそりとしたお堂、今日も誰もいなかったけれど、正面に4~5連の千羽鶴が掛けられていた。長さが揃っているものもあり、揃っていないものもある。一人とか、一つの家族とかだけで作ったものではないのかもしれない。どんな人たちが、何を願って掛けたのだろうか。

 

この島にもメタセコイアがあって、あちこちに落ち葉を掃き集めた、小さな溜りが出来ていた。ここにも幾つも青い実が落ちてるな、と覗き込むと、何やらちょろちょろ蠢く小さい奴らがいる。まだ幼生だからなのか、身体が光に透けて薄明るくきらめく。もちろんダンゴムシが好きというわけじゃない。そうではないが、透き通って生きているのは、何だか不思議で、嬉しい。

 

帰り際、ふと気が付くと左腕、肘の内側に、低い台地のような平べったい盛り上がりができていた。藪蚊に喰われた痒みも久しぶり。

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