生命ある

昼下がり、道端で鈍い動きのショウリョウバッタを捕まえた。

掌開いてしばし見合ったら、ぴょーんと後ろの植え込みに飛び込んだ。

びっくりするほど高く、遠く、弧を描いて。

 

 

黄昏どきも過ぎたころ、道端のベンチに部活帰りの人影てれんとふたつ。

ぼそぼそ話す、声ふたつ。

向かいの空、一番星がやたら明るい。

 

世界はやっぱりいいもんだ。

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