萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく(武蔵野市吉祥寺美術館)

萩尾望都SF原画展に行って来ました。行きつけのブログを巡回しているときに見つけて、行かなくては!と思っていたのですが、5月はいろいろもろもろありましてとうとう、最終日一歩手前(汗) 美術館といっても、普通のビルの1フロアだけというこぢんまりしたものですが、エレベータを出るといきなり、

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阿修羅王さまとセイがお出迎え。 原画展というのは初めてだったので、印刷とは違う線やカラー原稿の色合いは凄く新鮮でした。展示内容は、初期作品から最近の作品まで順を追って展示されています。SF原画展なので代表作であってもポーの一族やトーマの心臓とかその辺はないのですが、かなりマイナーと思われる作品や、小説のカバーイラストや挿絵(ターンAガンダムまで描いてらしたのね)もあって一見の価値あり。

 

そして何より!!当然のことながら「百億の昼と千億の夜」の原画も幾つもあったのですが、その中に、未発表の阿修羅王イラストが1枚あったのだ!! 拳を口元にあて、眉根を少し寄せた、考え込むような、迷うような表情。後年になって描かれた阿修羅王(入口のところの全身像とか)とは違う、連載当時かそれに近い頃の作品なのだと思う。もちろんどちらも美しいのですがやはり、時に凛々しく、時に迷い憂う、そして時に悪鬼の如く…という多面性が、阿修羅王の魅力だと思うので(「美しいものであろう、太子。あれの心のように微妙に移り変わる…」という帝釈天の台詞にもあるように)。 ていうか理屈はどうでもよい、今になって、あの頃の阿修羅王様の画を初めて見られるなんて!! これだけでも大満足♪でしたが、いろいろ見て回っていると、「11人いる!」とか「銀の三角」とかも久々読み返したくなってくるし、カバーイラスト担当の作品でもちょっと読んでみたいなと思うのもあったりして、収穫多い展覧会でした!

結局、展覧会図録(と言っても、「萩尾望都アートワークス」と表題がついて河出書房新社から出版されているのですが)も買ってしまった。

 

ちなみに今日は萩尾望都原画展の他にも展覧会があって、入場料100円(何と言う良心的価格設定!)で全部観覧できました。 「浜口陽三記念室」ではその妻・南桂子の銅版画の作品展「南桂子―遠くをみる」をやっていて(と言っても私はどちらも知らなかったのですが)、あたたかいようなさびしいような、不思議な感じが凄く良かった♪個人的には何点かあった旦那の作品よりも好きでした。

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