多くは沖縄以外でも見られる鳥ですが、初めて出会えた鳥も多く、楽しい体験でした。夏羽も見たいな~と思う鳥たちが多くて、どうしよう…
- 1 一番身近だったシロガシラ
- 2 迫力のクロツラヘラサギ
- 3 でっかい千鳥・ダイゼン
- 4 リュウキュウツバメ(たぶん)遠影
- 5 魅惑のスレンダー脚線美 セイタカシギたち
- 6 白黒写真から同定にチャレンジ!
- 7 ミサゴ
- 8 なーんだヒヨちゃんか…と言うなかれ
1 一番身近だったシロガシラ
沖縄に来て最初に、「あ、なんか知らない鳴き声がする!」と思ったのがこちら。街中の公園や住宅地の電線などでもよく見かけた。
ヒヨドリ科だが体長19cmとやや小さい。元々は八重山諸島にいたのが、最近では沖縄本島でも増えてきているとか*1。ただし、沖縄本島のは八重山の亜種ヤエヤマシロガシラとは別で、移入種の亜種タイワンシロガシラだと考えられているようだ*2。
名前のとおり頭が白く

額や過眼線はくっきりとした黒、羽はオリーブ色がかっていてなかなか素敵な配色

鳴き声もぴゅるぴゅるとかジジッとかカワイめで、ヒヨドリのような絶叫は聞かなかった。
こちらは幼鳥かな。顔立ちも幼いし眼の周りの黒も翼のオリーブ色も、まだまだ曖昧。

2 迫力のクロツラヘラサギ
無毛の顔面から大きな平たいクチバシまで真っ黒な、ド迫力の鳥。鷺とはいいいながら、同じペリカン目でもトキ科ヘラサギ属ということで、サギ科ではない*3。

目の周囲から額、口元にかけて、黒く裸出した部分が大きい。似たような造作だが白い羽毛で覆われた中にぽちっと目があるヘラサギは大人しそうに見える*4から、怖い顔に見えるのは裸出部分のせいだろう。
旅鳥または冬鳥として琉球列島から九州に飛来する、世界的にも希少な種*5。
目は赤い

食事は、こういう風に豪快にへらをつっこんで

ごそごそぐりぐりやってることもあるし
左右に振って水を揺らすことも

獲物を追い立てようとしてるんだと思うけど

振り回しすぎでは…?

鋭さはないけど面積が広いから、大雑把に漉しとるような漁法なのかな?

クチバシが黄色っぽいのが幼鳥、黒いのが成鳥*6

幼鳥は翼の先端が黒いのも特徴のひとつ*7

成鳥のは羽先まで白い

希少な存在ゆえか、調査用のリングが取り付けられた個体もいた。

季節がら今回は見れませんでしたが、夏羽の写真は長い冠羽が360度放射状に開いててすごい。「アニメに出てくるキャラクターのようでおもしろい」とまで書かれてる*8。一度見てみたいなあ…
3 でっかい千鳥・ダイゼン
全国に旅鳥または冬鳥として飛来し、海岸や河口で見られるチドリ科の鳥。ムナグロとよく似ているようだが、結構大きかったので約30㎝サイズ*9だというダイゼンの方だと思う。それに、写真*10を見ると目もムナグロの方がパッチリしててダイゼンの方がやさしく見えるんだよね。
ダイゼン(大膳)…何でこの種だけこんな名前なの?と首をひねってしまうが、かつて宮中で料理に供されていたからだとか*11。
沖縄では夏場以外、秋~春までいるようだ*12。

4 リュウキュウツバメ(たぶん)遠影
ツバメが普通に飛び回っていて驚いた。琉球のツバメ類は旅鳥として渡りの時期に現れる種が多いようで、留鳥として冬もいるのはリュウキュウツバメだというし、尾の形や体色からリュウキュウツバメと推測*13

酷い写真だけど尾っぽが短めなのは辛うじてわかる
5 魅惑のスレンダー脚線美 セイタカシギたち
こ、これは…
すてき過ぎるおみ足の方々。
セイタカシギ
脚の赤い子はセイタカシギ*14。
ほっそりと長い脚

水の中まで入って

ぐりんとクチバシ回して

何かゲット

バレリーナと呼ばれるのもわかる

ソリハシセイタカシギ
先端が反り返った長いクチバシが特徴の白黒のシギ。旅鳥又は冬鳥として飛来する*15。

素敵過ぎるクチバシだけど、細すぎてカーブしたところからへにょっと折れてしまいそう…
もちろんそんなわけはなく

直線的な抜き差しではなく、突っ込んだクチバシで弧を描くようにして獲物を捕らえているようだ

こんがらがって何だかよくわからなくなってる羽繕い姿

どちらもスタイル抜群!魅了されました。天気が良くなくて虹彩やソリハシセイタカシギの脚の青みのある灰色などはよくわからなかったのが残念。関東で見られる場所を探して行ってみたいな。
6 白黒写真から同定にチャレンジ!
あ、あれ…?

やばいやばい戻んない戻んない

機械オンチにトラブルは日常茶飯事ではありますが、これは初めて。取説も持ってきてないし…辛いしやむをえん、このまま行くでー(ちなみに↑の写真はタコ足を伸ばしたような樹形のヤエヤマヒルギ*16であろう)
※以下モノクロ写真の同定には、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』(石田光史、、ナツメ社、2015年)を参考にさせていただきました。
白さくっきり、イソシギ

白い部分が胸脇まで食い込み、白いアイリングに過眼線がすぐ上の白い眉斑との対比でくっきりしてるという特徴、写真の模様も似てるしな。琉球列島では冬鳥または旅鳥だそうである*17。
白黒写真美人といったら失礼ですか冬羽のムナグロ
胸黒なのは夏羽で、冬羽の今、胸やお腹は白っぽい。背中は黄褐色の縁取りのある焦げ茶色の斑模様なのですが

モノクロで見ると模様の縁取りがくっきりしてて素敵なんですよこれが

これが夏羽になると顔から胸にかけて黒、その上に白いラインがあって、更にその上に黒白黄褐色の斑の上着という3段重ねになる。見てみたいな~
顔で判定、キアシシギ(たぶん)
白い眉斑があって黒っぽい過眼線があって、シギらしく長いクチバシだけど、羽模様とかははっきりせず特徴に乏しい。ただ、顔つきというか目からクチバシにかけてのラインの下がこけてるというかキュッと縮まってる感じが図鑑の写真とよく似てるので

名前のとおり脚は黄色。これこそカラーで確認したかった。
これはかんたん!チュウシャクシギ
クチバシの曲りですぐわかる

なんかわかんないけど治った

7 ミサゴ
もちろん地元埼玉にだっているわけですが、私自身はこれまでダイブして上がった水しぶきしか見たことがなかった(←つまり見てない)。
が!ここではガッツリ食事中の姿を見ることができました。

迫力あるなー。脚、太いっすね…獲物をがっちりホールドするためなのだろうか?水の上飛んでるときに落としたらアウトだもんね…
8 なーんだヒヨちゃんか…と言うなかれ
手持無沙汰なときに見かけて軽い気持ちで撮ったのですが

帰ってから調べてみたらなんと、冬場に九州以北から飛来するヒヨドリとは別に、亜種リュウキュウヒヨドリという留鳥もいるそうではないですか*18!図鑑の写真を見る限り亜種ヒヨドリより茶色っぽく見えるのですが、↑がどちらかは、うーん…
他にもリュウキュウキジバトだのリュウキュウハシブトガラスだの…くそーキジバトもカラスも完全スルーしてた…リュウキュウハシブトガラスなんてこの辺のとは明らかに違うのに…他にもリュウキュウ〇〇という亜種はたくさんいて、琉球弧の隔絶性と貴重さを改めて感じました。もしまた機会があったら、今度は見逃さないぞー
*1:
*2:山口喜盛、山口尚子、『琉球弧・生き物図鑑』、南方新社、2021年 P66
*3:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P103
*4:同書 P102
*5:山口喜盛、山口尚子、『琉球弧・生き物図鑑』、南方新社、2021年 P150
*6:Bird Research News Vol.2 No.7
*7:同上
*8:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P103
*9:山口喜盛、山口尚子、『琉球弧・生き物図鑑』、南方新社、2021年 P46
*10:同上
*11:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P131
*12:
*13:山口喜盛、山口尚子、『琉球弧・生き物図鑑』、南方新社、2021年 P65
*14:石田光史、『ぱっと見わけ観察を楽しむ野鳥図鑑』、ナツメ社、2015年、P137
*15:同書 P138
*16:
*17:山口喜盛、山口尚子、『琉球弧・生き物図鑑』、南方新社、2021年 P50
*18:同書 P66