僕には鳥の言葉がわかる(鈴木俊貴/小学館)

シジュウカラの言語能力を証明した筆者によるエッセイ。やっぱり動物行動学って面白いな~
TV番組や何かの記事でシジュウカラにも言語がある!というのは見たことあったけど、本書ではそこに至るまでの観察に基づく考察や証明のための実験を中心に、様々なエピソードがユーモア溢れる筆致で描かれている。
問いの立て方や仮説証明のための実験方法などは、なんでこんなの思いつくんだろうと思うし(ルー大柴の、日本語英語ちゃんぽんの「ルー語」にヒントを得て、シジュウカラの文法能力を証明するとか…)実験・観察に注ぎ込む労力と根気も凄すぎる。

言葉の例として、ヘビをあらわす「ジャージャー」という鳴き声があり、巣立ちできる状態になっているけどまだ巣にいるヒナたちが、親鳥の「ジャージャー」を聴いて一斉に巣から飛び出していく…という事象にも驚いたが、その性質を応用して、船につくられてしまった巣から、出航直前にヒナを救出したエピソード(「ヒナ救出大作戦」)はSNSも悪いことばかりじゃないとホロリとさせられるエピソードだった。

人間には言語があり、動物にはない、という古来から信じられてきた言説に対し著者は、人間のそれとは異なるが動物にも言語があり、同種間だけでなく他種の言語も理解し利用している。人間だってかつては理解していたはずだ、として動物言語学を提唱している。まだまだ新しい分野だけど、これからどんな世界がひらかれていくのか、楽しみだ。

 

ところで、本書の後半はが輝かしい成功の連続なのだが、若い頃には苦労もあって、軽井沢の森に掛けた40の巣箱のうち半分がカマドウマにうじゃうじゃと占拠されていた…というのが。巣箱を開けた瞬間のことを思うとご愁傷様と言うしかないが、ある程度高さのある巣箱に、一体どうやって入ったんだろうか??本筋に関係ないこどだけど、すごく気になる~

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