所蔵作品展 MOMATコレクション(東京国立近代美術館)と皇居二の丸

今日は東京国立近代美術館の所蔵作品展を見て、ちょっと皇居にも寄ってみようという計画。

 

 

今日初めて観た中で一番好き

極楽井(小林古径 1912)

この繊細な美しさがたまらん。背中を向けている子の灰色地の着物に浮かぶ丸い紋の中の模様はIHSというキリスト教のモノグラムなのだそうだ。

 

これも地味といえば地味だけどさわやかな春らしさがあふれててとてもイイ。左側の樹は花盛りの梨。

和春(鈴木主子 1936)

足元には菜の花、たんぽぽ、すみれ、つくし…たんぽぽの花と綿毛両方あるのはもちろん、つくしも胞子飛ばす前の緑のと飛ばし終わった薄茶の両方が描かれている。

 

新収蔵作品として織田一麿の水彩の風景画やリトグラフ作品が数多く展示されていた。

 

陰鬱な雰囲気だけどなんか好き。綾瀬とか中野とか田端とかの往時の姿も感慨深い。

綾瀬風景(織田一麿 1908)

 

かわいい

(夕日のとり 清宮質文 1985)

 

浅草の玉乗り娘を描いたものだという。

玉乗り(秦テルヲ 1915)

美人でも垢ぬけてもいないが、明るい表情に惹かれる。決して楽な仕事ではないと思うが…

 

これは…ちょっとスライム宿儺様を思い出してしまったのは内緒だ。何かを見上げているような目線が不気味さと哀れさを誘う。

眼のある風景(靉光(あいみつ) 1938)

 

何か元ネタがあるのかは知らないけど、口元のねじれ方、顔の歪み方が面白い

或る休職将軍の顔(陽成二 1929)

 

テストを受けてる男子中学生か高校生ぽいが皆同じ顔で左手がミシンになってる…!

無題(石田徹也 1997)

右手は鉛筆も消しゴムも持たず、でもマークシートの答案用紙に答えが綴られていく

機械的で画一的な学校教育(受験教育)の非人間性を描いたものなのだろう。

 

テラスで休憩。桜は満開。

来週にはだいぶ展示替えがあるそうなので、もう一度来たいな。

 

長居してしまったぶん少し時間おしてますが、皇居にも寄ってみる。平川門通って二の丸の雑木林や日本庭園方面へ。

 

紅葉はねえ…新緑がいいんだ

 

可憐な…!

この辺りはヤマザクラが多め

 

 

日本庭園に出た

 

奥の小山みたいなとこでは見事すぎるシャクナゲが盛り

 

アカボシシャクナゲ

 

一面のシャガ

 

ヤマブキ

 

名前は知ってたけど、これがシロヤマブキか…確かに似ているが、単なる色違いではなく別物らしい*1

果実は黒い

 

ポンポンのような八重桜。そろそろ4月も中旬に向かう頃だもんね

 

今日は駆け足になってしまった。また来たい。

 

*1:菱山忠三郎、『身近な樹木』、主婦の友社、平成10年(1998年)、P74-75

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