『シアトル→パリ 田中保とその時代』に行って来た

宣伝でチラッと見かけた裸婦像がなぜか頭に残っていて、閉幕直前(明日10/2まで!)の『シアトル→パリ 田中保とその時代』(埼玉県立近代美術館)に行って来ました。

 

県立近代美術館のある北浦和公園は北浦和駅西口からすぐ。私がよく行く大宮公園や別所沼公園とは一味違うモダンな雰囲気の都市公園です。

 

わりと近場なのに、まだ1,2度しか来たことがない。

 

有難いことに、作品の多くは写真撮影OKになっているのでバシャバシャ撮りまくる。やっぱり女性、特に裸婦像がいいな~うまく言えないけど、肌の暖かさ(絵によっては逆にひんやりした感じ)が見ていて伝わってくるような感じがする。後姿のだけ載せておきます。

 

田中保については全然知らなかったのですが、アメリカでもフランスでも高い評価を受けたけれどアメリカでのアジア系移民排斥やフランスでの経済的問題など、どこへ行っても苦労するし日本画壇では評価されなかった上に海外の日本人画家のグループとも上手く行かなくて孤立してしまうなど、順風満帆とはいかない一生だったようです。特に、アメリカ人の美術批評家ルイーズ・ゲブハード・カンとの結婚が異人種間の結婚だったことでスキャンダルになり、ルイーズがアメリカ国籍を喪失したというくだりには驚きました(当時のアメリカの法律ではアメリカ人女性が外国人男性と結婚した場合、市民権を喪失することになっていたんですと)。他にもルイーズをモデルに描いた絵に「青い猫」とタイトルつけたら女性への敬意に欠けるとか非難を浴び、田中保本人だけでなくルイーズも夫を擁護して反論した、というエピソードも興味深かった。

 

「青い猫」はないので、本物の猫が登場する絵。

 

エントランス前。この裸婦は、「横たわる人物」(フェルナンド・ポテロ)

 

 

企画展以外の収蔵作品もいろいろ面白いのがあって、また来たいなと思いました。

 

pref.spec.ed.jp

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