今日も快晴。前回失敗だった白幡沼にもう一度来てみました。
水面に美しく映える紅葉をものともせず、食事に余念ないハシビロガモカップル(なんだろう、たぶん)。
↑とは別人かもしれませんが、顔の見える写真を。
オスは純白と赤茶色のお腹、暗緑色の頭に黄色い光彩とトレードマークの平べったいクチバシ(色は黒)。かなり目立つ色で、特にお腹の純白で遠くからでもすぐわかる。
メス。渋い茶色基調で、幅広クチバシには黄色みがあり、黒い目のおかげで人相悪いオスよりもずっと温和に見える。
あ、あれ…?羽根は地味だがその黒いクチバシと黄色い目は…
図鑑などを調べてみると、エクリプス状態から繁殖羽に換羽する途中のようです。一番の決め手は黄色い光彩。この子はクチバシが真っ黒なのでオスだとわかるけど、エクリプス状態だとクチバシに黄味があって、それだと眼以外ではホント区別つかないみたい。
しかし、他のオスたちがもうこんなに綺麗に換羽しているのに、こんなに出遅れて大丈夫なのか?と他人事ながら心配になる。年齢的にまだ若いからとかも影響してるんだろうか?
メスのコガモさんたちが連れ立って、餌取りもあまりせず、スイスイ泳いでいた。たまたまなんだろうけど、オスたちは奥の方にいて出てこない。
と思ったら、左の岸辺に一羽。まだ鮮やかさがイマイチでボサボサなのは、こちらも換羽中なのかな。
茂みには赤い額板のバンさんもまだいた。そろそろ行ってしまうのか、それとも越冬できるのかな。
今日一番、不思議で面白かったこと。
隅っこの方に追いやられた感があったカルガモグループ、前回来たときと同じく、やたらガアガア叫び声が聞こえていたのですが、裏手に回って近づいてみると、
スス―っと隅っこから中央近くに漕ぎ出してくる子たちがいた。で、ガアガア声は右手の樹の蔭になってるあたりから聞こえてくる。
そうこうするうちに、もう一羽、二羽と追随する者がでてきて、ガアガアさんだけ彼らの背後からしばらくガアガア言ってたんだけど、ぷいっと沼の奥の方へ…ガアガア声もいつの間にか止んでいた。
カルガモさんたちは特段のトラブルもなく沼のあちこちに漕ぎ出していって…
つかず離れずのこんな感じに。
想像を逞しくすれば、
「最近見慣れない連中が押し寄せてきたから隅っこに避難してたけど、色は派手だけどよく見たら俺らの方が大きい(カルガモ61㎝ハシビロガモ50㎝コガモ38㎝)んだし、コソコソする必要ないじゃん」
「何言ってんだ、体が小さくたって狂暴かもしれないだろ!あの黄色い目を見ろよ!どう見てもあぶねー目付きじゃないか」
「いやいや、よく考えたらあいつら去年も来てたわ。トラブることもなかったし」
「待てよ!」
「行こ行こ。ここ日陰だし狭いしさ」
「後悔するぞ…!やめとけって!………もう俺は知らねえ…」
な~んて。
冬の池沼ってカモたちたくさんいても静かなことが多かったし、種ごとにきっちり固まらずいろいろ入り乱れてたので、カルガモのガアガアにはちょっと違和感あったんですよね…カラスへの警戒とかなら一年中同じはずだし。
だから今日の一幕は、慎重派と無頓着派のちょっとした齟齬によるもので、慎重派の子も遅かれ早かれこの状況に馴染んでいくのかな…?とか思ってみたり。
でも全然違う理由によるものだったかもしれないしな…
ご存じの方がいらしたら、教えていただけたら本当に嬉しいです。
そして今日はサギ勢ぞろいの日でもありました。
常連のコサギさん。サービスぅ…ではないのだろうが、ときどき沼の手前の方まで来てくれる。
口パクしただけなのか、声は聞こえなかった。
飛翔シーンでも目立つ黄色い靴。
今日の五位様
ちょっと悪役っぽく。
あーかいい……いやいやいやいや。
眉毛が痒いのは、愛しいあの方に会える兆し……と古くから言われておるゆえ。
来るときは大抵奥の方に陣取るシラサギさんが、珍しく中央に
すっくと立つ、脚は黒。
シラサギはダイサギ・チュウサギ・コサギにチュウダイサギという何のセンスも感じられない安易なネーミングがなされているのですが(チュウダイサギとか酷い…)、体が小ぶりで足だけが靴下はいたみたいに黄色のコサギを除いた3種は、識別がとても難しい。双方が隣に並んでくれでもしないかぎり、大きさの違いなんてわからんもんね。
手元の図鑑によると、
まず脚はチュウサギ黒、チュウダイサギも黒だけど上の方は黄色みを帯びる場合もある。ダイサギはほぼ黄色。だとすると、チュウサギかチュウダイサギか…
冬場のクチバシは黄色。ダイサギは長く、チュウサギは短め…って言われてもな。比較対象があればいいが、チュウサギのクチバシだって十分長いですからね。
口角の切れ込みがダイサギ・チュウダイサギは眼の後ろまで延び、チュウサギはそこまで伸びない…てことはだいぶ切れ込んでるようだしチュウサギではない、ということか。
まあ首もかなり長く見えるしな…
以上を考え合わせると、チュウダイサギさん…なんですかね?うーん…
悩み抜いたところで、明快極まりないアオサギさん写真で終わります。