今年の目標「新しく50作品に触れる」についての覚書き、2月分。番号は1月分からの通し番号です。
3 もうひとつの街(小説/ミハル・アイヴァス著)
プラハの裏側に潜むもうひとつのプラハの街を巡る冒険。まさに幻想文学、幻視の文学です。イメージの奔流という感じが凄いのですが、正直半分もわからなかった。というか、わかろうとすべきものではないのかもしれない。理解を超えたものが存在する、それもすぐ隣にあるのだ、ということをただ受け止める、とでもいうか…
4 酸っぱいブドウ/はりねずみ(小説/ザカーリーヤー・ターミル)
図書館でたまたま手に取ったシリアの作家の小説。「酸っぱいブドウ」は皮肉で奇妙なショートショート集、「はりねずみ」は幼い少年の視点で両親と兄との4人家族の暮らしを瑞々しい、しかしやはり皮肉で毒のある視点で描く連作中篇。言いたいことを何重ものオブラートに包んだ寓話のような、独特の味わい(女性の貞操関連は陳腐と思うがまあ仕方ないよねという感じ)。他に邦訳はないらしいのが残念。
5 時空旅行者の砂時計(小説/方丈貴恵)
タイムトラベルもの+クローズドサークル(富豪の館)のSFミステリ。タイムトラベルの制約などかなり無理矢理なところもあるが、おどろおどろしいミステリ要素とSFが噛み合っていてなかなか面白い。まあいいかな。タイムパラドックスの逃れ方、さわやかなラストはなかなか良い。昨年の「第29回鮎川哲也賞」受賞作だそうなので、次作が出たら読んでみたい。
6 雪の階(小説/奥泉光)
7 麒麟がくる(ドラマ)
ここ数年の大河ドラマはせいぜい1~2回で見なくなっていたのに、今年は割と楽しんで見ています。光秀に関しては新解釈なのでしょうが、展開や登場人物は今のところオーソドックスな感じで安心できます(モッくんこと本木雅弘の斎藤道三とか、イイですね~)。しかしチラッと顔だけ出て来た信長が本当にうつけっぽい感じで…来週の本格登場はどうなってしまうのか。
8 キングダム(アニメ)
春秋・戦国時代末期の中国を舞台に、大将軍を目指す主人公・信が、後の始皇帝となる秦の少年王・政と出会い、中国全土の統一を目指して戦いの道を歩む…という話らしい。序盤を見るに、ちょっと北斗の拳かしら?みたいなジャンプ的(ヤンジャン連載なので当然か)リアリティ無視の王道展開で、今のところ軽い気持ちで見ていられる。これから常に部隊を率いて戦うようになったとき、物語や信自身がどう変わっていくのかはちょっと気になる。原作を大人買いする気にはまだなれないけど、アマプラで出てるシーズン2までは観続けてしまいそう。
他にも幾つか齧ってみて、合わなそうなので早々に退却したのも幾つかあるけど省略。